PROFILE
Shinohara Mikio | 篠原幹雄
REALIZE CEO

篠原幹雄 リアライズ代表取締役
~The important thing is not to lie. And keep your promise~

Born in Saku City, Nagano Prefecture in 1974.
President of Realize Co., Ltd. which designs and builds fully custom homes in Karuizawa. He worked as a carpenter at a young age and eventually became independent with his long career. Currently, he is working every day to make the lives of residents more comfortable and secure, including building houses for sale in Karuizawa.

 

Introductory chapter

“Rather than building a house, our relationship is longer afterwards,” says Mr. Shinohara. He seriously considers the design of the house together with the residents from scratch, and provides thorough service quality with a serious look. Mr. Shinohara’s reputation has earned him the trust of those around him, and the relay baton was passed on to him by Mr. Saito of I-stage, the second story, who is an expert on the real estate situation in Karuizawa. We asked him about various aspects of building a house in Karuizawa, the daily services and considerations required by residents, and his unsparing efforts to support life in Karuizawa in the shadows. .

June 5~9, 2017 Interview
Producer: Takeshi Hotta

 

篠原さんの元へ

リアライズさんの心地よいオフィスの中でインタビュー

—— 本日はリレーインタビューの取材をどうぞよろしくお願い致します。

篠原:はい、こちらこそ宜しくお願い致します。

齊木さん(アイステージ軽井澤 代表)からリレーバトンを渡され、この日を楽しみにドキドキしてました。

自分は何処へリレーバトンのパスを繋げて出そうか…それだけが心配ですが(笑)

植物と緑の景色に囲まれたオフィス
植物と緑の景色に囲まれたオフィス

—— きっとクリアで純粋な方々にご縁が繋がりそうですね。優しさと温もりに溢れたこのオフィスもきっと、篠原さんのお人柄が皆さんに伝わる1つと思います。

篠原:ありがとうございます。

はい、このオフィスも自分たちで一生懸命に建てましたね。

—— それでは、初めて篠原さんを知る方も多いと思いますので、簡単な自己紹介をお願いします。

篠原:はい。篠原幹雄(しのはらみきお)です。軽井沢の隣町、長野県佐久市の出身。昭和50年(1974年)の3月28日生まれ牡羊座のO型です。

家族は子供3人で奥さんが軽井沢出身です。

—— ご夫婦で信州のご出身なのですね。篠原さんがリアライズを軽井沢に立ち上げるまでの経緯をお聞かせいただいてもよろしいでしょうか?

軽井沢で創業するまでの経緯を語る篠原さん

篠原:はい。いまとは関係のない仕事だったんですけど、まだ10代の頃、身内にけっこう偉いおじさんがおり、おじさんを頼って仕事をもらいに千葉へ行きました。

—— 千葉のおじさまの元ではどのようなお仕事を?

篠原:コンクリート製品を検査する立場で会社に勤めました。会社は巨大過ぎていろんなジャンルの仕事もありました。そこに3〜4年ほど勤めてました。

—— 千葉の会社を勤めたその後はどちらに行かれましたか?

篠原:ちょうど二十歳も過ぎた頃、佐久市の実家に帰ってきて大工さんになりました。

大工さんに仕事が決まるまでは野菜の出荷など色々なアルバイトも経験しました。

ある日、「義理の兄貴の家を建てた大工さんの所で働かないか?」というお話がありました。

その時にやりたかったことが仕事といえば建築家、もしくは料理人のどっちかでした。

—— 建築家の道を決められた。

軽井沢で創業するまでの経緯を語る篠原さん
軽井沢で創業するまでの経緯を語る篠原さん

篠原:はい、そうですね、建築の道に決めました。

そして現場で家を建てる大工仕事を4年と4年、合わせて8年大工さんをしていましたね。

—— 大工さんとしてお家づくりの基礎経験も積まれたのですね。

篠原:その流れでいまの奥さんと出会って、奥さんの働く会社も建設系でして、やがてそこで働くようになりました。

奥さんの会社は建築現場だけではなく、図面を書いたり申請したり、見積もり作ったり打ち合わせしたり、大工さんとはまたちょっと違う、建築をトータルプランニングして管理できるお仕事でした。

フルカスタムオーダーメイド個人住宅の設計図の一部

フルカスタムオーダーメイド個人住宅の設計図の一部

—— 建築工程をより俯瞰できるサービスですね。

篠原:基本的に建築って土木とセットみたいな所がありますので、その両方を勉強できてよかったな〜とは思っていますよ。

そこで数年仕事をして、今から8年ほど前にリアライズとして独立したという流れでここまできました。

—— 軽井沢を選んだ理由はなんでしょうか?

篠原:奥さんが軽井沢の成沢なのです。それが軽井沢で会社をつくった一番の理由ですね。

—— なるほど。篠原さんが佐久市(軽井沢の隣町)で奥様が軽井沢の成沢。

篠原:そうですね。もうずっとここら辺ですね。信州ですね軽井沢。

—— 建築のお仕事で遠方へ出張されることはないのでしょうか? 例えば2つの目の別荘を北海道に建てたいとか…


篠原:基本的には軽井沢を遠く離れないで仕事をしたいので、そうしてます。

仕事として遠方は単発でビュッフェのテーブルやホテルのワゴンをどうしてもつくって欲しいという、稀にお客様の対応として行くことはありますが。

—— ご家族想いなのですね。篠原さんの幸せな家庭が絵に浮かびます。そしてオフィスにも何とも可愛らしい椅子が。

篠原:子供は、長男、次男、長女の3人です。

一番上の子は15歳の高校生で、もう反抗期終わって爽やかですよ。逆に大人っぽい話もできるようになって。

真ん中の男の子は13歳の中学生で…いま順調にグレてきましたね(笑)

—— 順調にグレてきた(笑)

篠原:(笑)一番下の子が女の子で、いま小学校3年生の9歳かな〜。

 

リアライズとして大切にしていること

—— リアライズさんは何期目で社員は何名ほどでしょうか?

篠原:8期目を終え現在9期目です。

社員は6名です。長い社員で7年ほどになりますね。他のスタッフはまだ比較的新しいです。

—— 軽井沢東雲(しののめ)交差点からほど近い、一等地にあるリアライズさんのオフィスはご自身たちで建てられたとのことですが、本当にとても居心地の良いところでまさに軽井沢っていう感じがします。近隣には大賀ホールなどの品の良い景観が並んでて居るだけで幸せな気分になる本当に素晴らしい場所ですね。

篠原:静かで良いところですよ。ぜひいつでも寄っていってくださいよ。

—— 会社ですが9期目として、何か目標などは掲げているのでしょうか?

篠原:社員にも口うるさく言っているのは「とにかくお客さまには嘘はつかない方がいい」ということですね。

あとは「約束を守ろう」ということはうちの会社ではよく話し合っていることです。

長期的な目標というより、その大切な瞬間や場面でより良いお付き合いをしていくにはどうしたら良いかを考えています。

—— それは本当に素晴らしいですね。そして「リアライズ」の会社名の由来は?


篠原:リアライズは明るさや、前向きさを重んじています。

直訳をすると、成功や、達成、向かっていくような意味です。

はじめて会社を起こした時でしたので、多くの見えない色々な不安もあり、奥さんや友人と相談して一緒に決めた会社名の由来でもありますね。

オレンジが元気な会社のカラーの印象なんですけど、オレンジは縁起も良さそうで(笑)なんとなく閃いた色がオレンジだったんです。

明るいし、サッカーW杯のオランダチームのユニフォームがオレンジだったのもあったかな?(笑)

リアライズはこのようなこと、明るく前向きなことを大切にいつも思っています。

—— 暖かい家族、太陽のような暖かさ、ほんわか優しくやわらかい温もりのイメージもリアライズさんには似合っていると思います。

篠原:そうですか、ありがとうございます。

—— ぜひ読者様にも一度訪れてほしい居心地の良いオフィスですね。

 

居住者を支えるリアライズのサービス


—— リアライズの主力サービスはどのようなものでしょうか?

篠原:基本的に何かお願いして言われれば断らない。

何か頼まれればなんでもやるという形です。

あえてこちらから事業的なサービスを積極的に展開することはありませんね。

—— えっ!?そうなんですか?

篠原:しかしご依頼が何かあれば、徹底的に。

ご期待を裏切らないようにして、ただそれを続けているだけなのです。

本当にあれですよ「草刈りやってくれ」って言われれば草刈にも行きますしね。

—— リレー第2話の齊木さんの豪邸をリアライズさんが建てたと聞き「建築家」というイメージが強くありました。

篠原:っはは。実はそうでもなくてですねっ(笑)

弊社のお客様は別荘の方が中心で多いのですけど、生活の色々な面で割と困っていることがあるんだと思うんですよね。

例えばその、鍵かけ忘れたとか、草が伸びちゃったからなんとかしてくれとか、スズメバチが来たとか、やっぱ心配事がいっぱいあるんでしょうね。

基本的にお客様の要望になんとか対応しているっていうだけなので。

—— なるほど〜。しかし重要なご指摘ですね。

篠原さんがフルカスタムオーダーメイドとして建てられた齊木邸にスタッフも宿泊滞在しましたが、齊木氏ご本人から建築エピソードをお伺いし、細部への気配り、抽象的ですが優しい温もりの感じまで、拘りがあったと思うのですが、そのリクエストに対し完璧に配慮していると感じました。これはとても難しいことでもあると同時に篠原さんの今のお話、お客さまへのリクエストに応える姿勢というものを感じられた気がします。

篠原:そうですか。ありがとうございます。

いまみんな家を建てることに拘りをもっていますからね。

持てるものを持って、出せるものは出してやってますね。それがサービスだとは思っています。

—— 徹底的な要件ヒアリングをして、完成まで応えていく。これは実は本質的に極めて匠なのではないかと感じます。

篠原:どっちかっていうと、家を建てた後からの方がお客様とはお付き合いは長くなりますからね。

—— 篠原さんに別荘の家の鍵を預たくなりました(笑)

篠原:そうですか(笑)ぜひなんとか叶えていくつもりでやっています。有料ですけどね(笑)

—— それはそうだと思います(笑)当然有料にしないと。

篠原:それがサービスといえばサービスだと思ってやっています。

なんとか約束を死守して守っていると思います。

あとは自慢できるものは何もないですね。

—— 管理事業はサービスとして正式にやっていないのですか?


篠原:建てたお客さんに限ってはどうしてもと言われればやっているのですが。

もちろん最初からお客様には「呼び出されないと行かないのであまり役に立たないですよ」とは言ってはいるんですよ。もちろん管理費用もとってなくて、なにか困ったら電話はくるのですが(笑)

—— その時は会社に電話がくるのですか?携帯にですか?

篠原:ん〜(笑)いまは大半は携帯にきますね。(笑)

—— 軽井沢生活におけるどんなことでも安心して相談できる素晴らしいサービスだと思います!

 

リアライズが建てる個人住宅

—— 篠原さんのプロデュースされる建売住宅にもやはりとても関心がありお伺いしたいのですが。

篠原:そうですね。

1戸に1年〜1年半の工期をかけ建売もやってます。

件数としてはリノベーションを含めて年に5、6件出れば良い方かなと思います。

もう少しだけ、増やしていこうとも思います。

—— 篠原さんの物件はどこで販売しているのでしょうか??

篠原:うちは営業力がないもので、先輩の不動産屋さんが物件の紹介を積極的にしてくれて、いつも助かってます。

「いま建築中で〜す」みたいに営業されているようで…物件の完成を煽られたりもします(笑)

—— なんとなくどなたか想像がつきますが、本記事中で販売業者さんを贔屓することもできませんので、リレー第2話のお方かな〜?と想像だけしておきますね(笑)どのような方に購入して欲しいという想いはありますか?

篠原:そこまで深く考えたことはないですけど、これまで注文して下さる皆さん本当に良い人が、本当に素敵な人に巡り合ってます。

—— この人はちょっと。。。みたいなことはありませんでしたか??

篠原:それはリアライズとしてではなく、昔に勤めていた会社の時に一度だけですね。仕事が苦しすぎて泣いちゃったことありますね。

—— それはどういう苦しみでしたか?

苦しい施工経験もいつか役立つと語る篠原社長
苦しい施工経験もいつか役立つと語る篠原社長

篠原:も〜何をやってもうまく行かない時期ですね。大変厳しいお客様で、リクエストも言うことも日に日に変更に、工期は短くなり、言った言わないも多かったというような。

—— 大変でしたね。

篠原:そのおかげで今では精神的に強くなり、建築業として色々こう学ばさせて頂いたかなと思い感謝しております。

そのオーナーはとても立派な方だったので救われまして、いまは独立してからもとても良いお付き合いをさせて頂いてますよ。

レストランなんですけど、料理が本当に美味しいんですよ。

量が小ぶりなんですよね、しかし丁度良い量っていうか。お店は高級店すぎちゃって中々入りづらいほど。

—— 東京にお住いのお客様が篠原さんに建築お願いしますとなった場合、どのくらいの頻度で軽井沢に足を運び立ち会えば良いものなのでしょうか?

篠原:けっこう皆さんまちまちですけど、どのような形でも対応の仕方はあると思ってますのでご安心ください。

中には一度も建築中の現場を見に来ない人もいます。

もうすぐ…実は明後日も個人住宅の引き渡しがあるのですが、その方は実は1回も来てないんですよ。地鎮祭の時に1度来ただけで。

メールは頻繁にしてましたけど。最初の打ち合わせでそのまま完成って方から、頻繁に来ても2週間に1回くらいは来てという方。近隣の方だと工程が進む度に来る方も、実に色々な感じでしょうか。

来る来ると言ってても、やはり東京にいると中々難しいものなのでしょうね。

—— 建てた後ではもう変更できないこともありますよね?最初のお打ち合わせが重要?

篠原:そうですね、暮らしのイメージはお互いに掴んでから建築スタートしています。最初にしっかり一緒に考えていけると良いですね。

—— 家を建てる時の予算は、どのくらいからが高い家とか相場感はあるのでしょうか?

篠原:やはり5000万円以上の住宅はかなり高い家かなと思います。

軽井沢の土地はご存知のようにエリアに価格幅が大きくあるので一概に言えませんが建物としては5000万円以上はかなり高価な住宅と言えますね。

軽井沢町内には多種多様な豪邸もたくさんあり、例えばその中には10億円でもとても建てられないような物件もありますよね。

—— いつかTABLENOTEもノマドカフェを作りたいと思ってますので、ぜひ篠原さん、リアライズさんに建築をお願いしたいと思ってます。

篠原:はい。喜んで建てちゃいますよ。カフェでもオフィスでも。何でも言ってくださいね。

 

軽井沢と「木・火・土・金・水」

—— 軽井沢をより詳しく知るために「木・火・土・金・水」の自然エレメントをテーマに、それぞれのエピソードをお伺いさせてください。

千ヶ滝に生育している松の木々
千ヶ滝に生育している松の木々

「木」のエピソード

篠原:木についてですね。わかりました。

—— 軽井沢に自然生育している木々は建築に生かされているものなのでしょうか?

篠原:軽井沢地域の木々は豊かで種類も非常に多いのですが、建築資材としては活用されてないのが現状です。

軽井沢産の木材も画期的なものはないかなと思います。木はやっぱり人気のもの、流通の多いものが必然的に選択として多くなってますね。

—— 軽井沢の木で家を建てられればと思ったのですが…

篠原:軽井沢の木々は基本的にはとても小さく細いものが多いです。そのような小さい木々を伐採してしまうことは、問題を起こすこともありますからね。

サイズ的にも割って使うとなると薪割りの木のサイズにしかならないのが現状かなと思います。

—— 杉の木で家を建てる人もいますが、どうでしょうか??

篠原:杉は軽井沢ではなくて隣の群馬県は杉が大変多いので、杉材を頼むとけっこう群馬県から流れて来ますね。

しかし杉ってそもそも構造的にあまり強くなく、腐食しやすいので内装材にしか使わないですね。

—— 普段建築の際に使われる木はどのようなものが多いのですか?

建築材のサンプル標本
建築材のサンプル標本

篠原:国産材を使うと色々な補助金も出るのですが、それでもけっこう割高になってしまうので残念ながら中々踏ん切りがつかないのが現状ですね。

建築に向いているのは輸入品の米松です。アメリカの松ってことですね。

—— 木のトラブルなどは?

篠原:よくよく別荘で依頼があって修理に行くのはウッドデッキです。ウッドデッキは陽に当たって水に当たってと痛みやすく。

ダメージを受けやすいウッドデッキ
ダメージを受けやすいウッドデッキ

篠原:ダメになってしまっている家を見ると共通点があって、本来木とは表と裏があるのですが、その表を使ってしまっている方はダメになってしまっていますね。

ウンチクみたいな話なんですが…昔の大工さんを見ているとけっこう皆さんちゃんと適材適所で使っていますね。

今の住宅みていると表裏をしっかり合わせてないですよね。他にもキツツキに穴を開けられ、そこから虫や動物が侵入して入ってしまうことも考えられます。

キツツキ? 綺麗に穴を開けます。
キツツキ? 綺麗に穴を開けてくれます。
キツツキ? 綺麗に穴を開けます。
キツツキ? 場所はどこにでも穴を開けられます。

—— 木表、木裏、年輪などのお話のような

篠原:木の表裏を合わせる。これを守っているとしっかり長持ちしますよ。

他、別荘在住の方々は、木で苦労していると言えば、原木で苦労していますよね。

原木の木々が台風で倒れて来たとか、落ち葉がとか。

「火」のエピソード

—— 火といえばやはり薪ストーブでしょうか。

篠原:薪ストーブは軽井沢で家を建てる方にはとても大きなこだわりの1つですね。

我が家にも薪ストーブは数台入っていますが、それぞれの良さがあり気に入ってます。

薪ストーブ屋さんのご案内ももちろんできますが、やはり冬場に軽井沢にお越しいただければ、薪割りセミナーや薪ストーブのデモンストレーション体験もきっと行われてます。

その際に専門店で薪や斧、ストーブ料理、管理方法など薪ストーブで暖まりながら、ゆっくりとお話を聞いて時間をかけて薪ストーブとお付き合いしていくと良いでしょうね。

 

「土」のエピソード

傾斜地の多い軽井沢
傾斜地の多い軽井沢

—— 土のエピソードのお話を何か聞かせていただけませんか?

篠原:いま取材スタッフさんが宿泊してる千ヶ滝は、玉砂利みたいなのが多い土質が多いんですよね。

—— この間も千ヶ滝せせらぎの道が土砂崩れしましたね。

篠原:軽井沢は全体的に地盤がそこまで強いというわけでは無いんですよね。

すごい傾斜のところは、しまりのない土地なんで崩れてしまうことがあるので気をつけないとですね。

もちろん急傾斜のところに限っての話ですが。平坦なところはどうやったって崩れないから安心ですけど。

—— 逆に軽井沢の土で、土砂崩れしない、地形、地盤が強いところはどこなのでしょうか?

篠原:一番地盤が強いのは追分(おいわけ)ですね。砂地で。砂地ってけっこう強いんですけど液状化現象なども起こらない砂なのですよね。

軽井沢で唯一強い土地は追分と長日向だけですね。

—— 軽井沢から西に行くほど土が良いとは聞いたことがありますが。

篠原:建設する時は大体、地盤を強くして改良して家を造ってますね。

—— 地震も含めて考えていきたいところですね。崖みたいなところに家を建てている方もみますが。

篠原:よっぽど補強しなければですね。大変なのは重機や機械が転がってしまうことですね。危ないですね(笑)あんまりないですけど。

土砂災害地域は長野県で決めていて、土地を買う人は多少の覚悟は必要になりますね。

—— 今日千ヶ滝を散歩していてこのような傾斜の家をみたのですが。

千ヶ滝に多い傾斜に建つ家
千ヶ滝に多い傾斜に建つ家

篠原:あ、これ全然大丈夫な方ですね。全く問題ない。建っているところは基本平なので大丈夫ですね。

—— 基礎工事って基本的にはどんな材質のものがあるのでしょうか?

篠原:基本的にはコンクリート以外は考えられないですね。あとは鉄で補強するしかないかな。それ以外、選択肢はないと思ってますね。

—— 木で基礎を補強してやっているところもありますが。あれは本当に昔のスタイル?

篠原:何件も家を直してるんですが、あたらしく中古を買う方は、基礎がしっかりしていること、屋根がまともであること。であれば大丈夫ではないでしょうか。

木の腐食は修理で有償ですがなんとか交換できますからね。

「金」のエピソード

自然の木々を豊かに映し出す光
自然の木々を豊かに映し出す光

—— 金のエピソードのお話を何か聞かせていただけませんか?

篠原:最近屋根をガルバリウム鋼板が増えているようで、いまそのタイプの屋根が増えてあまり問題がなくなりました。

落ち葉にも強くて。落ち葉は溜まると屋根の上でダムみたいになってしまい雨漏りの問題を引き起こしますが、ガルバリウム鋼板は溜まらず流れて、たまに突っかかることもあっても大した問題もなく、コストや耐久性で言うと一番オススメですね。

「水」のエピソード

自然の豊かな水が美味しい軽井沢
自然の豊かな水が美味しい軽井沢

—— 水のエピソードのお話を何か聞かせていただけませんか?

篠原:水ですか?(笑)そうですね。

軽井沢は場所によって水を作っている配水地が3箇所ほどあったので水質が違うと言われてます。

あとは軽井沢は湿気が多く避けて通れない問題なので、如何に快適に過ごすかの対策をするかですね。

あとは、皆さん苦労しているのは冬の水道管。水道管が破裂しちゃうと、給湯器なども影響がでて費用がかかってしまいますね。

水抜き不要な設備もあるにはありますが、設備投資で7〜80万円かかって、さらにランニングコストもかかってしまいますね。

それよりは建物の断熱の強化を考えるなどもできますよね。家の暖房を絶やさないとか。

—— 木火土金水のお話をありがとうございます。これから軽井沢へ移住を真剣に考えている方にはきっと大変参考になるお話になったと思います。

 

次回ゲストのご紹介

—— 篠原さんにとって、自然暮らしを影で支え、善に貢献しているなと思う方をテーブルノートのリレーインタビューにおひとりご指名してご紹介をお願いします!

篠原:そうですね、建築上お世話になっている方々はたくさんおりますが…

まだ若くて軽井沢で家具職人として独立したばかりの頑張っている方を、軽井沢の家具屋で修行を重ねて、最近独立した方をご紹介したいと思いますね。

—— ありがとうございます。ご紹介を楽しみしております。宜しくお願い致します。

篠原:こちらこそ。

リレーインタビューが広がってって。ワクワク楽しみですよ。

—— 本当に楽しみですね。

それでは最後になりますが、長いお時間、そして数日間に渡り取材をさせていただき素晴らしいお話を伺えました。本当にありがとうございました。

篠原:こちらこそ。

ありがとうございました。

リレーインタビュー
第4話へ

篠原さんのご紹介により、リレーインタビューバトンは十川渉さんへ繋がれていきます。

篠原さんが厚い信頼を寄せるという独立したての家具屋さんのお話は、どのような展開に繋がっていくのでしょうか。

次回も軽井沢のリレーインタビューをどうぞお楽しみにご期待・ご覧ください。

🔗 リレー第4話|十川渉 magocoro

 

編集後記

改めてリアライズ篠原幹雄さんという人物について誠に勝手ながら考えてみた。

どんな時も笑顔で気配りし、温かく慎ましく語りかけてくれるあの優しい声とは裏腹に、非常に大きな責任ある建築プロジェクトをいくつも抱え、とても強く芯のある内面が垣間見えるような……

良い意味で人を惹きつける本当に頼りになる人である。

お話しをさせて頂く度に、専門的な知識量、情報収集力の高さ、直感やアイディアを冷静に解析できる判断力、建築計画を丁寧に完成へと誘う経験の豊富さが、完成した住宅を訪れても、居住者様への配慮を見ても、いつも温かさと優しさに包まれ、安心感に包まれていく感覚に満たされていく。

大工さんという男社会の経験に揉まれながらも、女性特有のニーズや感性をしっかり共鳴できる貴重な存在。女性が住宅に求める本質的な安堵感をもスッとご自身の中に落とし込み、楽しみながらでヒアリングしている様は、さすが生まれも育ちも信州の建築家というだけあり、感性が大変に豊かである。

そんな篠原さんが代表を務めるリアライズには、自然回帰ブームの中にある軽井沢において、極めて強固な信州特有の基礎、軽井沢で生きていくための経験がしっかり共有されており、大げさかもしれないがこれからの軽井沢の未来を切り拓く重要な鍵を握った建築家チームとして活躍されていくのではないだろうか。

本稿でリアライズ篠原さんと関われましたことを光栄に思いつつ、ウェブメディアとして篠原さんのご活躍をこれからも追いかけ、全く目が離せないなと思う今日この頃です。

プロデューサー:堀田健志

 

リアライズ 関連リンク

リアライズ株式会社
〒389-0111
長野県北佐久郡軽井沢町大字長倉1259-78
TEL : 0267-31-0460
FAX : 0267-31-0461

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|STAFF
取材企画・編集構成・プロデュース:堀田健志
インタビューア:齊木由美
Special THX : All STAFFS, & YOU.
写真:©︎TABLENOTE